童謡百曲は大正15年(1926)11月から、その翌年昭和2年(1927)3月の5ヶ月間の創作です。
北原白秋・野口雨情・三木露風・川路柳虹・西条八十のそれぞれの童謡詩集5冊はその頃の耕筰の生活の中心でありました。
おもしろいと感じると、その詩集の余白に五線を引き旋律を書き留めました。作曲年月日はこの旋律の生まれた日です。
この百曲を作詩者別に記します。

北原白秋 32曲

酸模の咲く頃・足踏・この道・風・夜中・からまつ原・日永・仔馬の道ぐさ・お月夜・たあんきぽうんき・たんぽぽ・ほぅぃほぅぃ・お月さま・雀追い・お米の七粒・竹取り翁・郵便くばり・あわて床屋・ちんちん千鳥・JOAK・雨のあと・雨の田・漣は・寄り道・砂山・わらび・葡萄の蔓・昨夜のお客さま・雀のお宿・鶏爺さん・阿蘭陀船

野口雨情 28曲

よいよい横町・俵はごろごろ・兎が来い・狐の提灯・雪こんこん・烏の番雀の番・鳶のお昼寝・茶柄杓・霜夜の狐・カッコ鳥・河原鶸・箱根の山・鼠の小母さん・海坊主小坊主・かくれんぼ・雲雀の水汲み・子鳩の歌・兎のダンス・榧の實・赤とんぼ・藪の下道・水鉄砲・蛍の飛行機・お留守・夜明け烏・兎と狸・雀の使ひ・チックリ虫

三木露風 20曲

雲雀・青蛙・チラチラ小雪・コスモスと蝶々・土筆つみ・一本松・赤とんぼ・秋まつり・とんぼがへり・雀と鶯・光のお宮・山桜・冬・山彦・夕焼雲・蝉・古井戸・お友達と一緒・蝶々・春が来た

西条八十 10曲

あしのうら・小人の地獄・葱坊主・お菓子の汽車・お山の大将・流れ椅子・泣きぼくろ・鳶とんびひょろひょろ・時計屋の時計・なくした鉛筆

川路柳虹 10曲

山百合・野道・遠足・風鈴・燕・七夕・青い小鳥・洗濯媼さん・とんび・電話